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温泉の効能の秘密 |
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温泉はどうして効能があるのでしょうか。 「もちろん効能成分があるから」と考えがちですが、これ以外にも色々な要素が影響しあって効能を発揮するのです。 これを「複雑系」と呼んでいます。「シナジー効果(複合効果)」とも呼びます。 自宅での入浴でも下記の物理効果などにより効能がありますが、温泉の薬理効果、転地効果など更に要素が加わりますと「複雑系」により更なる効能を発揮します。 「とにかく温泉は効く!」と思って利用した方がいいようです。 |
温泉の物理効果 |
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1、温熱効果 あたたかい温泉で血行がよくなることにより多くの効能が得られます。 体が温まることにより血管(特に抹消血管)が広がり新陳代謝が高まり、体内の不要物の排泄を促すのです。 例を挙げると、疲労回復は、疲労物質「乳酸」が排出されるための効果です。 また、泉温別特長として、熱い温泉(42℃以上)は、緊張、興奮の自律神経「交感神経」が優位に立ち、しっかりと目が覚めた状態となります。 一方、ぬるめの泉温(37〜40℃)の温泉は、気持ちを鎮める働きをするリラックスの自律神経「副交感神経」が優位に立ち、落ち着いた気分になります。 なお、日本人がもっとも気持ちの良いと感じる泉温は「42℃」です。 気温よりはるかに高いお湯が体に負担をかけるものの、気持ち良さからくるリフレッシュ効果が望めます。 2、水圧効果 体表面にかかる静水圧により全身に圧力がかかり、内臓が刺激され、内臓運動となります。 つまり、天然マッサージの状態です。 脚には全血液量の約三分の一が集まり、この血液が心臓に送り返されるため「脚は第二の心臓」と言われることがあります。 この脚の血液は、陸上では、重力が邪魔をして血液が心臓まで上がりにくくなります。 ところが、入浴すると、水圧で血管が細くなり、血液が心臓に向かって押し上げられます(ポンプアップ効果)。 その結果、下肢の静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくのです。 なお、全身浴ではこの水圧により心臓への負担が大きいのですが、半身浴や足浴では静水圧が減少するので、心臓への負担が少なくなります。 お湯に肩までつかった時、体の表面積全体では、なんと500キログラムから1トンもの水圧がかかる計算になるのです。 3、浮力効果 温泉に首まで浸かると、体重は約十分の一になり、体を自由に動かせるようになります。 体が軽くなった感覚により筋肉が緩み、脳波が「α波」のリラックスした状態になりやすいようです。 また、体の各部分を早く動かすと、水の抵抗力が加わり筋力の強化になります。 これを利用して筋力の弱った人や運動機能の低下した人のリハビリテーションにも利用されます。 |
転地効果(心理効果) |
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温泉の薬理効果 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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温泉の成分を皮膚から吸収することにより得られる効果です。 もちろん、効能成分(泉質)により、効果は異なります。 温泉には、「療養泉」と認定されたものがあります。 単純泉以外の泉質の温泉には「泉質別適応症」という効能が認められていますが、単純泉にもほとんどが「一般適応症」という温泉に共通した効能が認められています。 下記のように浴用そのものによる効果(温熱効果)と薬理効果が期待できます。 「単純泉」による効能はこの「一般適応症」にあたります。
単純泉以外の温泉には、これに「泉質別適応症」が加わります。
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泉温による自律神経のはたらきの違い | |||
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自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。 「交感神経」は心臓などの動きを活発にさせる「動」の神経で、体を「緊張」「興奮」させます。 「副交感神経」は、緊張、興奮を抑える「静」の神経で、体を「リラックス」させます。 泉温により、いずれかが優位に立つので、目的に応じて入浴法を変えたいものです。
高温泉(42〜45℃) →「交感神経」優位〜緊張〜
温浴、微温浴(37〜40℃)→「副交感神経」優位〜リラックス〜
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入浴による消費カロリーについて | |
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1日の消費カロリーは、年齢、性別、体型などによって異なりますが、成人の平均的なエネルギー所要量は、1,600〜2,000kcalです。 減量をしたいなら、食べる分のエネルギーを所要エネルギーより抑えればよいのです。 ただし、急激な減量は健康を害する恐れがあるので、1ヶ月で1〜2s体重を落とす程度にとどめたいものです。 そこで、消費カロリーについて考えてみますと、入浴での消費量は意外に大きいのです。 入浴のみによるダイエットは、好ましくありませんが、入浴と運動を組み合わせると、効果的なダイエットが期待できます。 もっとも、ストレス解消のための温泉旅行では、熱いお湯に「ウー!極楽!極楽!」など言ってつかり、宴会でお酒を楽しみ、豪華な料理を食べるのもよいでしょう。 ただし、酔っての入浴をしないなど、注意も必要です。
●入浴:10分 ●水泳、テニス:15分 ●ジョギング:20分 ●階段の上り下り:25分 ●ラジオ体操:30分 ●雑巾掛け:30分 ●ゴルフ:35分 ●自転車:40分 ●歩く:50分 ●炊事:100分 ※太りにくい体質をつくるには、毎日300kcalの運動をするとよいと言われます |
入浴による「発汗」の効果 | ||
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温泉・入浴の効能