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基本的な入浴法

 全身浴

肩まで風呂につかる一般的な入浴法です。

42℃程度の温泉に肩までつかると確かに気持ち良く、本来の入浴スタイルです。

肩まで熱い温泉につかる気持ち良さはストレス解消になるので、肩まで温泉につかり、「ウー、極楽!極楽!」などと声を発することが、本来の温泉の楽しみ方であることを忘れてはならないでしょう。
また、体に負荷をかける分、ダイエット効果もあります。

なお、「全身浴」をしたとき、体の表面にかかる水圧を合計すると500kgから1tにもなると言われています。
また、体にかかる負担は、80kgの人に乗られたと同じとも言われています。

このようなことから健康入浴法としては、「半身浴」をおすすめするのですが、「全身浴」水圧が大きい分、リンパ液や血液を上半身に戻そうという力も働くので、静脈の流れが良くなり、血液やリンパ液の循環も活発になっていくという健康でのプラス面もあります。

ただし、心臓に負担をかけるなどのリスクをともない、のぼせやすく長湯ができないので、薬理効果が得られにくくなり、「分割浴」などの工夫が必要です。

これが「全身浴」です。

 半身浴と腰浴

「頭寒足熱」(ずかんそくねつ)という言葉があるように、上半身は涼しく、下半身は温かくという健康増進法があります。
風呂、特に温泉にこれを応用しつつ、心臓への負担を軽くしたのが「半身浴」です。
浴槽に段差がある場合、そこに腰掛けると、下半身だけが温泉につかる状態になります。
段差がなくとも、腰掛けるものを置いてもよいでしょう。


状況に応じ、ヘソから胸までの間をお湯のライン(みぞおちのラインくらいが適当)とすればよいです。

腰までの入浴法は、「腰浴」と言います。

下半身から温泉成分が体に浸透、上半身の発汗促進などという効果がありながら、心臓に負担をかけない理想的な入浴法です。

下半身だけの入浴では、体が温まらない気がしますが、血液循環が活発になることにより、上半身も十分温かくなり、発汗が促進されます。
もし、上半身が寒く感じるようであれば、その時だけ肩までつかったり、湯を染み込ませたタオルをかけたり、乾かしたタオルをかけたり、かけ湯をするなどの工夫をすればよいでしょう。


具体的には、下記をモデルとし、体調に合わせておこなってください。


【1】心臓より遠い部分(つま先)から順に「かけ湯」をおこなう。
【2】入浴前に頭から10杯くらい温泉をかぶる。(立ちくらみ防止)

【3】5〜6分の半身浴。
(これは一般的な温泉のような42℃程度の場合。できれば、38℃以下で20分程度が理想)
【4】軽く肩までつかる。(入浴の気持ち良さの体感)

【5】5分程度の休憩を入れながら、【3】【4】の入浴を繰り返す。
(分割浴)
【6】体についた温泉成分を水(お湯)で流さず、温泉につけてから絞ったタオルでかるく体を拭く。

(バスタオルを使わないほうが、温泉成分が残こる。
肌についた温泉の薬効は3時間は持続する)

【7】30〜60分ゆっくり休む。


上記を、1日3回までを限度とし、複数回(結局2〜3回程度ということになる)実施ください。



これが「半身浴」です。

 寝浴

風呂の構造が許せば、浅い風呂に首から下を温泉につけ、寝た状態で温泉につかる「寝浴(寝湯)」は、全身浴の気持ち良さがありながら、心臓への負担が軽く、理想的な入浴法です。
ただし、気持ち良さゆえに寝てしまって、必要以上の長湯になることに注意しなければなりません。

 浮遊浴

浴槽の縁に頭をのせ、体を自然に無理なく浮かせるような感じで入浴するのが「浮遊浴」です。

息を吸うと体が浮き、息を吐くと体が沈みますが、首に力が入らないように、この浮き沈みに身を任せましょう。
とてもリラックスできます。

できれば、他の人に補助してもらって浮かせてもらうのが理想的ですが、通常はこのようなことをやってもらうことはできません。
そこで、濃度の高い「塩化物泉」などを利用すると、より「浮遊浴」がしやすくなります。

「浮遊浴」でリラックス

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