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「心づけ」は必要なの?

 「心づけ」は必要なの?

「心づけ」は、仲居さんなどへお世話になるお礼の気持ちとして渡すものです。
「気持ち」ですから、渡さなければいけないなどという決まりはないのです。
むしろ、旅館の料金には「サービス料」が加わりますので、本来、「心づけ」は不要なのです。
「サービス料」が料金に上乗せされない場合も、料金に含まれると考えるべきなので、無理して「心づけ」を渡す必要はありません。

旅館はサービスするのが仕事なのですから。

特に、ただでさえ高い冷倉庫のビールを自分で栓を開けて飲んでサービス料がかかることに私は疑問を持っています。

 「心づけ」が必要な場合

「心づけ」は、サービス料に含まれると思われる旅館本来のサービス以上の要望をお願いする場合、“わがまま”をお願いする場合には渡した方がいいこともあります。

こんなのが一例です。

●一旦客室に入ったのに部屋が気に入らないという理由で、同料金でグレードの高い部屋にしてもらった場合。
本来は部屋が変われば料金が高くなるのですが、同じ料金でグレードアップしてくれたような場合です。

●宴会で飲み物を持ち込みをするのに持込料をサービスしてくれた場合。
客室への持込は大目に見てくれる場合が多いですが、基本的に宴会場への持込は絶対にやってはいけない行為です。
ただし、接待で旅館にはない特別なお酒を持ち込むなどという場合は、持込料を払うか、それをサービスしてくれたなら「心づけ」としてお礼をしましょう。

●歩くのが困難で、移動するたびに仲居さんの力を借りないといけないような場合。

●子供が障子紙を破いたりおねしょをして寝具等を汚した場合。
もっともこれは、弁償額を聞いて払うべきなのですが、「弁償は結構です」と言われた場合に「心づけ」として、それなりのお詫びをしましょう。

これはあくまで一例なので、一般的なサービスを超えた無理をお願いするときには、「心づけ」が必要と思ってください。

 「心づけ」は誰に渡すの?

一般的に仲居さんに渡します。

ポイントは、「誰に渡すと得か」なんです。

仲居さんに無理を言って融通を聞いてもらうときは仲居さんへ。
小さな旅館で、仲居さんを通した場合でもご主人や女将に無理を聞いてもらう場合にはご主人や女将に直接渡した方が「良いなじみ客」になれます。

 「心づけ」を渡すタイミングは?

無理なお願いをする前に渡します。
一般的には、仲居さんに部屋まで案内してもらいお茶を入れてもらう際に渡し、「実はお願いがあります」と切り出します。

小さな旅館で、ご主人や女将に無理なお願いをする場合、到着の際、「色々と無理をお願いしますがよろしくお願いします」と切り出して渡します。

 「心づけ」の相場は?

人数、宿泊料金、お願いをする内容によって異なりますが、1・2・3・5の切れのよい金額で渡します。

宿泊料金と心づけは比例すると言われますが、よほど高い料金や大人数の団体でもなければ、10,000円まで渡すケースは稀です。
2,000円、3,000円、5,000円程度が一般的ですが、3,000円という場合が多いようです。

 サービス料と心づけ

サービス料の中から担当の仲居さんに歩合制のバックマージン(給料)が支払われる場合が多いです。
仲居さんの紹介で館内の二次会場を利用したり、宴会で多くの飲み物を注文するのはそれだけで「良いお客さん」なのです。

こんな良いお客さんなのですから、特別な無理をお願いしない限り、「心づけ」は必要ありません。





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