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「赤倉温泉の湯」のご紹介

 温泉とは・・・

「温泉法」(1948年公布)によると、温泉とは、「地中からわき出す温水、鉱水、および水蒸気、その他のガスで、温泉源での温度がセ氏25度以上のもの」となっています。
つまり、25度以上のものはそれだけで温泉となるのです。
また、25度未満であっても、水素イオンなど19種類の特定物質のうち1種類でも規定値に達していれば、温泉となるのです。この定義からすると、一般的に、温泉は、効能成分たっぷりで、温かいものというイメージとはかけ離れている気がします。

その点、赤倉温泉の湯は、まさに“本物の温泉”とうなずける条件がすべて揃った自然の恵みです。
以下、赤倉温泉の湯の特徴をご覧いただき、この自然の恵みでお寛ぎくださいませ。

温泉について、詳しくはこちらをどうぞ → 温泉とは?

 赤倉温泉の泉質

カルシウム・ナトリウム・マグネシウムー硫酸塩・炭酸水素塩泉
中性
低張性
高温泉

通称:硫酸塩・炭酸水素塩泉

 赤倉温泉の2つの泉質と効能

現在の温泉泉質分類法は、新泉質名(新分類)によっていますが、これはイオン名を組み合わせた表示になっているため、なじみにくいのか、普及は今一つで、旧泉質名(旧分類)が併記されている場合もあります。
温泉の新泉質名は、「塩化物泉」「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「二酸化炭素泉」「含鉄泉」「硫黄泉」「酸性泉」「放射能泉」「単純泉」に9分類され、それからさらに細分化されています。
島国の日本においては、海沿いの温泉地が多いことから、温かい海水とも言える「塩化物泉」が一番多く、ついで「単純泉」が多いのです。
山の温泉としては、「単純泉」が圧倒的に多いと思われます。なお、「単純泉」とは、成分が単純という意味でなく、各々の効能成分が一定量に達していない温泉のことなのです。
そのような中、赤倉温泉は「硫酸塩泉」「炭酸水素塩泉」という2つもの泉質を併せ持っている効能の高い温泉なのです。


●温泉(療養泉)に共通する「一般適応症」

神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔病、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

●「硫酸塩泉」の効能

動脈硬化、胆嚢炎、胆石、便秘、肥満、糖尿、痛風 他


●「炭酸水素塩泉」の効能

きず、皮膚病、消化器病、痛風、肝臓病 他


上記は、環境省の通達により保証されている内容です。なお、源泉が遠隔地であるため、飲用については、保健所が許可しておりませんので、当温泉では、ご入浴による療養をお願いいたします。

 自然が恵んでくれた絶妙な湯加減

温泉の温度による分類では、赤倉温泉の湯は、「高温泉」(源泉温度42度以上)となっております。
一般的に、源泉温度が熱いほど、溶解している効能成分は多く、赤倉温泉もその例にあてはまります。
赤倉温泉の源泉は、妙高山の“北地獄谷”にあり、自噴しています。
数箇所の源泉は、各々40〜60度で、集中湯枡にて、51.1度となります。
その後、温泉街まで数キロの旅を経ますが、配管内での摩擦により、各施設の湯口で48度程度に保たれます。
そして、浴槽に温泉が満たされると、もっとも気持ちのよいと言われる42度前後(季節により多少異なります)になるのです。
源泉温度が低いと、加熱しなければならず、逆に熱すぎると水でうめて効能成分を薄めてしまうことになります。
また、時間をかけて冷ましては、温泉の鮮度が落ち、効能成分の一部が失われるのです。
その点、赤倉温泉は、まさに自然が恵んでくれた湯加減です。


 「硫酸塩泉」の効能

「硫酸塩泉」は、あまり数が多くありませんが、昔から、「脳卒中の湯」「中風の湯」「傷の湯」などと呼ばれ、名湯が少なくありません。
血管を拡張して、血液の流れをスムーズにするため、高血圧、動脈硬化にも効果があります。
そして、含有イオンにより下記のように3種に分類されています。


●カルシウム硫酸塩泉(石膏泉)

カルシウムによる鎮静効果があります。
高血圧、動脈硬化、脳卒中、慢性の関節リウマチにもよく効きます。
昔から、うちみ、切り傷、やけど、痔、ねんざなどに効能があるとされてきています。
鎮静効果は、皮膚病にも働き、慢性湿疹、にきび、皮膚のかゆみに効能があります。


●ナトリウム硫酸塩泉(ぼうしょう泉)

慢性便秘や肥満症に応用され、外傷にも効きます。
飲用においては、胆汁の分泌を促し、腸の運動を活性化させるので、胆道疾患、便秘に効果があります。
糖尿病、痛風の改善にも利用されます。
ただし、飲用においては、体質的な個人差も大きいので、赤倉温泉の湯は、飲用されませんようお願いします。


●マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉)

高血圧症の血圧を低下させるだけでなく、脳卒中後の麻痺を改善さます。
また、動脈硬化の予防にもなります。
傷の全治伝説には、この温泉が多いのです。


さて、硫酸塩泉の各々の効能は、これほどまでにおよびますが、赤倉温泉の湯は、正式には「カルシウム・ナトリウム・マグネシウムー硫酸塩・炭酸水素塩温泉」で、なんと上記すべての泉質を併せ持っているのです。

こちらもご覧ください → 硫酸塩泉 泉質別効能早見表

 「炭酸水素塩泉」の効能

「重曹泉」の名で親しまれているのが、この「炭酸水素塩泉」です。
重曹の作用で、皮膚の表面を軟化させるので、皮膚病に効果がある他、やけどや切り傷にも効能があります。
また、皮膚についている脂肪分や分泌物も乳状にして洗い流してくれるので、せっけんで洗ったような清浄作用が働きます。
すると、皮膚表面からの水分の発散が盛んになり、体温の上昇が抑えられるため、風呂から出た時、さっぱりとした清涼感があるのです。
これらのことから、この泉質の温泉につかると、肌が滑らかになります。いわゆる「美人の湯」は、この泉質が多いのです。

また、赤倉温泉の湯は、「硫酸塩泉」との相互作用から、湯上りにさっぱりした感じがありながら、湯冷めしにくいのです。
なお、「炭酸水素塩泉」は、旧分類の泉質名では含有成分により「重曹泉」と「重炭酸土類泉」に分かれていましたが、赤倉温泉の湯は、このどちらの泉質も併せ持っています。
そこで、赤倉温泉の湯を旧泉質名であらわすと、「石膏泉」「ぼうしょう泉」「正苦味泉」「重曹泉」「重炭酸土類泉」と5つもの泉質を併せ持っていることになる効能たっぷりな温泉ということがわかります。


こちらもご覧ください → 炭酸水素塩泉 泉質別効能早見表

 本物温泉の証「湯花(湯の華)」

赤倉温泉の湯には、「湯の華(湯の花)」と呼ばれる白や黒の物質が混ざっていることがあります。
これは、効能成分を多く含んだ温泉に見られる特有の現象です。
温泉に溶解している効能成分が、温度変化により(適温に下がる過程で)、固形化するもので、“効能の素”であり、“本物の温泉の証”といえます。

また、浴槽、洗い場や湯口等に温泉成分の層ができていることがあります。
これは、本温泉の石膏成分(カルシウム成分)、硫黄成分を中心とした温泉成分です。
こまめにこの成分を洗い、また研磨し温泉成分の層を付着させない施設もあれば、何年もかけてこの温泉成分の層を“育てる”施設もあります。
同じ温泉を引湯しながら各施設に特徴が生まれます。これも赤倉温泉の楽しみの一つです。


 「肌美人の湯」は天然化粧水

「日本三大美人の湯」として、群馬県「川中温泉」(硫酸塩泉〜石膏泉〜)、和歌山県「龍神温泉」(炭酸水素塩泉〜重曹泉〜)、島根県「湯の川温泉」(単純泉)があります。

温泉の成分的に見ると、川中温泉の硫酸塩泉は、にきびなどの皮膚病に効きます。
龍神温泉の炭酸水素塩泉は、皮膚の表面を軟化させ滑らかにする作用があります。
湯の川温泉の単純泉は際立った効能成分はないものの、刺激が少なく肌にやさしいのです。
このように美人の湯と言ってもその泉質はさまざまありますが、美肌をつくる温泉が、“美人の湯”と言われているようです。
赤倉温泉の湯の特徴として、この“美人成分”の「硫酸塩泉」「炭酸水素塩泉」の両方が含まれており、
しかも肌に刺激の少ない「中性」で、全国でも稀な美肌効果の条件が揃った温泉です。
皆様も赤倉温泉の湯で“肌美人”になってください。

 霊山「須弥山」から自噴する「霊泉」

当地のシンボル 日本百名山の妙高山(2,454
m)は、別名“須弥山(しゅみせん)”とも呼ばれております。
須弥山とは仏教界において、世界の中心にそびえる、果てしなく高い山のことです。その高さは、私たちの持つ言葉では表現できないほどなのです。

妙高山は、古くから山岳信仰の代表格として崇められてきました。
覚者が妙高山を見て「須弥山」と呼んだのも、その容姿の美しさ、雄大さ以上に霊山としての魅力を感じ取ったからなのでしょう。
赤倉温泉の開湯は、江戸時代の文化十三年(1816年)ですが、温泉は、はるか太古より湧き出ていました。

そして、霊山妙高山から自噴する温泉は、やはり“霊泉”として崇められておりました。
親鸞上人が霊眼により霊泉のあるころを悟り、里の民にそれをつげたことから、妙高山に温泉が湧き出ることが人々に知らされたと伝わります。
また、日本近代美術の父岡倉天心も「ここ、ああ、妙高高原こそなり、霊感満ち満つ、世界一!世界一の景勝の地!」と語り、この地に霊的な魅力を感じ取ったのです。
赤倉の温泉は、その成分上の効能が高いことで知られておりますが、リラックス効果が高い、疲労の回復が早いなどと言われることなどは、効能成分だけでは説明できない“霊泉”の影響によるものかもしれません。
太古より霊山“須弥山”より湧き出ずる“霊泉”をお楽しみください。

 赤倉温泉の温泉分析書







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